アメリカでお正月#21『おせちもどきでもいいから食べたい。』
2022年1月となりました。新年が明けて少し経ちましたがいかがお過ごしでしょうか。
こちらウェストパームビーチは南国なので冬のこの時期は爽やかな風が吹き、穏やかな気候でとても過ごしやすい日々が続いております。近所のスーパーにも地元の人達から、通称「スノーバード」というあだ名をつけられている、アメリカの北の方からこの時期だけフロリダにやって来る方達が、まさに「ビーチに行って来ました」といった感じでここぞとばかりに真っ赤に日焼けした姿をスーパーなどでも、チラホラ見かける事があります。
アメリカに住んでお正月を迎えるのは初めてなので今回はその様子を少しお話ししようかと思います。
私の住んでいる地域では日本の食材が購入できるのがとても限られています。そんな中、少しでもお正月らしいものを食べたいと思い、今回は数は少ないですが夫からのリクエストもあり、いつもはあまり作らない正月料理もどきを作る事にしました。
1品目はスペアリブで作る豚の角煮もどき。これは角煮らしい豚肉の塊が売っていそうでいて売っていないので、とりあえず形が似ているのでよしとして骨つきですが、スペアリブのお肉で角煮の味付けをしてコトコト長時間煮込んで作ってみました。見た目は置いといて案外と美味しかったです。
2品目は小魚の南蛮漬け。これもアジの小魚が売っていないので、とりあえずフードタウンというどちらかというとキューバやハイチ、という方向けのスーパーで似たような小魚を買って調理する事にしました。内臓を取り出してから、片栗粉につけて素揚げしたものを、甘辛のスパイスのきいた甘酢に漬けたものです。これも改良の余地はありますが味としては美味しかったです。
3品目はだし巻き卵。卵焼きはたまに作りますが、今回実家から卵焼き用のフライパンが送られて来たので、形も素晴らしく昆布と茅野だしでとっただし汁を入れてとても美味しく出来上がりました。我が家はネギも一緒に入れました。
4品目は紅白なます。これも中国大根という名の大根が日本で売っている大根に近いので、フードタウンで購入しました。それとにんじんは最近出来たオーガニックの野菜を売るファーマーズスーパーマーケットSPROUTSで。近所のスーパーよりも新鮮なにんじんを1本ごとに売っていたので3本購入しました。今までのスーパーではすでにカットしているものがパックされた物や、フレッシュなものは10本位の束でないと購入できなかったので、とても助かります。しかも細いのです。これはよくある甘酢にプラス出汁と擦りゴマで会えるのが我が家流です。擦りゴマももちろん日本から送ってもらっていたものです。そういえば柚子はないので何かの柑橘類の皮を刻んでそれも入れました。
以上にプラスアルファして、私だけはお雑煮もどきを。餅と乾燥小松菜を戻したものだけの悲しいくらいに簡素なお雑煮でしたが出汁が美味しかったので良しとしました。そのほかに、焼き鳥もどきの鶏肉の炭焼きと、スモークサーモン、生ハム、デビルズエッグ、にボイルしたエビ等を一緒に並べて、それらしい物お正月料理もどきが出来上がりました。盛り付けとセッティングは夫が担当です。
夜は夫の故郷のお正月に食べる料理であるブラックアイドピーズという、豆をお肉と玉葱と一緒に煮込んだスパイシーブラックビーンズスープを頂きました。
そんな感じでお正月料理を食べ、アメリカンフットボールのゲームをテレビで観戦するといったのんびりとしたお正月でした。お正月気分も終わり4日目には通常の日常に戻るのでした。

私が戦う相手ではない
この時期だからなのか、家のベランダの柵とベランダの両脇にある大きな木を使って蜘蛛が大きな巣を貼り始めベランダからの視界が見えにくい事もあり、ある時から蜘蛛との戦いの日々が始まりました。
ベランダに巣を貼られるとやはり見た目にも嫌だったので、人間の勝手で申し訳なかったのですが、毎朝、蜘蛛の巣と格闘をする日々が続いていました。
夫からは他の虫を食べてくれるから、「気にしないでそのままにしておいて。」と言われますが、毎朝ベランダでまったりしている時に視界に蜘蛛が2匹、着々と巣を作る作業を横目に、「もしまた家のベランダを利用したら壊すからね。」といった臨戦態勢でおりました。蜘蛛を相手に何をそんなにムキになっているのかわかりませんが、1ヶ月程毎日蜘蛛と格闘していたのです。
蜘蛛はどんなに私が蜘蛛の巣の一辺の筋をカットしても上手い事、その場を切り抜けまた新たな場所を探し出して、私が見ていないあ間に、翌日には、また更に綺麗な巣を形成しており、ある意味感心しますが、やはりそのままにはしておけません。
ある時から蜘蛛も学習したのか、やっと左と右の木だけを使って巣を作ってくれたので、
「そこなら仕方がない、いいでしょう。」と視界には相変わらずとても大きな蜘蛛の巣が2つもありますが、人間勝手な言い分で許していました。それでも激しく風に煽られても揺らぐことがありません。
そしてある時、久しぶりに夜中に激しい雨と風の日がありました。
翌日は気持ちの良い快晴。いつものようにホットレモンを片手にベランダの椅子で一息ついていた時に、いつも以上に視界が開けて前方が見易いのです。「あっ、蜘蛛がいなくなっている。」
そうなんです、私が何度も戦いを挑んでいた蜘蛛は自然界の力には抗えずにとうとう退散したようでした。少し気の毒なような気もしますが、これでスッキリした気分でまた朝を迎えられる事を嬉しく思ってしまいます。
でもまたどこか、新しい場所に上手い事巣を作っているに違いありません。私の視界に入らない事を願います。
「ごめんなさい。蜘蛛。どこかでは元気に蜘蛛の生涯を全うしてください。」心からそう願う1月のある日でした。
後日談
数日後、さらに高い場所にある左右の木の葉を使用して、1匹の蜘蛛が新たな巣を作っていました。多分も同じ蜘蛛なのか、新しい蜘蛛のなのか区別がつきませんが、私が心配をしないでも大丈夫だという事ですね。


















