アメリカで働く事の意外な大変さ#30『何かにつけ緊張します』
大雨の日に面接を受け、ハリケーンの日にオリエンテーションだったが、頼んでいた送迎タクシーが来てくれずに断念。そしてその翌々日にやっとオリエンテーションに参加。
さて、アメリカのスーパーで働くことになったのだが最初から波乱の天候に見舞われている。
そして交通手段は今の所、バスもあるがそのバスがどこに停車するか経路がわからないのと、時間も不規則なので慣れるまでは行きはタクシーを使う事にした。帰りは夫が仕事帰りに拾ってくれる事になっている。
前日に夫に電話でタクシーの申し込みをして、10分弱で着くところを、余裕を持って30分前に迎えに来てもらう事にした。
それでも大幅に遅れてタクシーが30分遅刻してきた。だから着くのが時間を過ぎてしまう。それだけでもヒヤヒヤする。いつもタクシーはGPSを使ってきてくれるようだが、必ず遅れる。これでは1時間前に予約しておかないといけないのか・・・。
いつも、もうすぐ着くようだからと夫の携帯にタクシーから連絡が入るので、それから夫が私に電話をかけてくれ、アパートの下で待機しているのだ。炎天下の中、来るはずのタクシーがなかなか来ないのを待たなければならないストレスは、仕事をする前からストレスを感じるのである。先が思いやられる。
時給以上のタクシー料金を支払い、しかも時間通りには来ない。こんなので大丈夫なんだろうか・・・。
2回、同じタクシー会社を使ったが、2回とも遅れたので、次は違うタクシー会社を使ってみる事にした。
3回目の違うタクシー会社も案の定、遅れた。開始ギリギリに到着。違うタクシー会社でも遅れるのは同じだが、料金がこちらの方が安かった。
ウェストパームビーチのタクシーはタクシー会社によって料金が違うようである。
日本にいる時は、いくらでも合理的に動きを想定できたが、ここではそのような合理性を求めてはいけない。「郷に行っては郷に従え」ということで、慣れていくしかないのである。
来週の仕事始めが思いやられる。
初日の手続きの日は夫が送ってくれることができたので安心してスーパーへ向かった。
書類の手続きと薬物検査を口腔内に棒をしれて唾液が染み渡るまで3分待つスタイル。そしてユニフォームのポロシャツとエプロンが2枚ずつ支給された。
私は週4日勤務希望だが洗い替えはどうなるのだろうと思いながら、とりあえずありがたく受け取る。
その日はそれで終わったので迎えに来てもらって帰宅した。
いつから勤務する事になるとかいう説明もないがとりあえず翌週はオリエンテーションがあるのでその時の服装もユニフォームを既に着用するべきなのか?迷った。結局、私服で行く事になった。
オリエンテーションは全てパソコンの前に、無人の部屋で一人ポツンと座って行われた。
その部屋まで担当のニコルが連れて行ってくれた。前回予定していたオリエンテーションを受けられなかったことで申し訳なく思っていたので、「先日はオリエンテーションに出られずにすみませんでした。(心の中ではハリケーンだったから仕方がないとわかっていたが)」伝えた。
アメリカでは当たり前なのか「ノープロブレム」とあっさりした答え。必要以上に心配することはないということを悟る。
全ては英語で行われるが大丈夫ですか?的なことを聞かれた気がするが、よくわからないかもしれないと思いながら、とりあえず受けて、的な感じで約2時間受ける事になった。
どうやら私以外にもいろんな店舗でそのオリエンテーションを受けているらしく、司会者の人が次々とログインしてくる他店舗の人々に一人一人に挨拶している。どうやら私の名前も呼ばれているようだ。
ニコールが私のためにログインして参加したことを伝えてくれたようだ。「何もしないでいいよ」と言ってくれた気がした。進んでいくうちにわかったが、どうやら簡単なパソコンの操作でコメントを送信する必要がありそうだ。
司会者の人が挨拶しながら会社の説明と仕事に必要な内容を基本的な質問等を交えながら進めていくスタイル。
何か問題が出されたら、パソコンに入力して送信して答えるようだ。最初は何もしないつもりだったが、みんなの答えが画面に反映されているし、簡単な単語だけでの答えでもよさそうだったので、そんな感じで参加してみた。
英語の勉強だと思って真剣に聞いていたが、なんとなくしかわからない、がなんとか終わった。
翌週は店内ツアーとその翌日にパソコントレーニングがあるという。
たったの2時間だったが久しぶりの仕事環境に少し緊張した。
翌日はパソコントレーニングが朝の朝の10:00〜16:00までありずっとパソコンに一人で向かって説明とテストを次々用意されているものをクリックしながら答えていくというスタイル。
お昼ご飯の指示も特にされていなかったが、一口サイズおにぎりを3個用意してきておいて良かった。誰も何も言ってくれないようなので頃合いを見計らって食べておいた。
スーパーの店舗内はわかってはいたが、とても寒い。しかもパソコンの前に座っているだけという状況だととても寒くて凍えるほどだった。
こんな感じで私のアメリカでのスーパーマーケットで働く体験が始まろうとしている。日本と同じではない事は十分に分かっている。それにしても全ての事が、今までの自分の知っている事が全く役に立たないという気持ちになるくらいの事で戸惑いを隠しきれない。普通ならそんな思いまでして働くなんて馬鹿らしいと思ってしまうような状況でも、私が体験したくてやっている事(アメリカ人達に混じって働く事)なんだと思うと、それ自体を楽しめるようになるように鍛錬したいと思う今日この頃なのである。


















